人事評価Q&A

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「規律性」はどのような行動が対象になるのですか?

規律にかかわる評価項目には、「規律性」、「倫理観」などがあります。また、双方を合体させた「規律・倫理」といった評価項目名を使っている団体もあります。 「規律性」では一般に、職場規律の遵守の程度を評価しますが、最近では公務員倫理の遵守を含めるところも多く、またコンプライアンスの視点を取り入れている団体もあります。

規律性の対象となる行動についてまず気をつけるべき点は、プライベートの領域にかかわる行動事実についても評価の対象にするか否かという点でしょう。人事評価は本来、職務遂行上発揮された能力や成果を評価するものであって、職務を離れたプライベートに属する行動まで含めて評価するものではありません。

しかし、「規律性」は、組織の一員として組織のルールを守ることですから、仕事をしていない昼休みであっても、例えば「喫煙場所を守る」などのルールには従わなければなりません。そこで、組織の一員として行動すべきとき、場所では「規律性」の対象になると考えるべきでしょう。

さらに、たとえプライベートの時間であっても公務員としてあるまじき行為等があれば、自治体の信頼を失墜する行為があったとして、人事評価に反映している自治体も多いようです。もちろんこれも間違いではありません。

ただし次のような考え方もあることは知っておくべきでしょう。すなわち「信用を失墜させる行為があったときには、分限の対象となり何らかの処分を受けるのだから、人事評価はあくまでも職務上の行動に限って評価するべき」とする立場です。

これらはいずれが正しいかという問題というより、どの考え方を重視するかという問題でしょう。個々の自治体で、この点の評価ルールを明確にしておく必要があります。

また、「規律性」は職場の規律の維持にかかわる行動を評価するため、上司の指示命令に従う行動も対象となります。ただし、上司からの職務上の指示命令に対して、正当な理由がなく従わない、無視するといった行動は確かに「規律性」ですが、上司の職務上の指示を受けたあと実行しなかった場合には、通常「責任感」で評価します。一旦命令を受けていれば、あとは本人の遂行責任の問題になるからです。

さらに、「コンプライアンス」の遵守を含めるとした場合、コンプライアンスの意味を単に「法令の遵守」と解釈されてしまうと、法令に従って(基づいて)職務を遂行することも「規律性」で評価されかねません。「規律性」で評価すべきコンプライアンスとは何を評価するものであるのか、認識を統一しておくことも必要でしょう。

さて、規律性において評価すべき行動例を次に列挙してみました。参考にしてください。

<標準または標準を超える行動例>

  • 服装・身だしなみ、名札の着用等の規則を守っている
  • 出退勤にかかわる規程を遵守している
  • 約束した時間は守る
  • 公私のけじめをつけている
  • 無駄話や勝手な行動をせずに仕事に専念する
  • 業務上の秘密は保持し、漏らすことはない
  • 高い倫理観、人権意識を持っている
  • 誰に対しても公平・公正に職務を遂行している など

<標準に満たない行動例>

  • 遅刻、早退、無断欠勤が多い
  • 私用外出、業務怠慢がある
  • 服装や身だしなみに無頓着である
  • 公私の区別ができていない
  • 私語や勝手な行動が目立つ
  • 言葉遣い、挨拶などの職場マナーが不十分である
  • 職場のルールや上司の命令を無視することがある
  • 上司がいるときといないときでは態度が異なる
  • 職場の秩序を乱す行為が見られる
  • 公平かつ公正な事務処理ができていない など