人事評価Q&A

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| いくつかの着眼点を評価すれば、評価項目の5段階が自動的に決定する方式を採用していますが、評価者から「着眼点以外に評価すべきことがあってもこの方式だと反映できない。」という指摘がありました。現在の方式を変更すべきでしょうか? »

部下が上司を評価する仕組みを導入するよう指示を受けました。どのようなことに注意すればよいでしょうか?

 自治体では部下による上司の評価を取り入れるべきか議論されることが多いようです。自治体では、同格の管理監督職であっても能力差が大きいため、部下から見た上司という視点からマネジメント能力を評価したい、というねらいがあるものと考えられます。

 しかし、部下は部下であるがゆえに気をつけなければならないことがあります。次のようなことに十分留意して取り組んでください。

 ・ 部下は上司の経験がなく、管理監督職の行動事実を評価する能力が十分とはいえない
 ・ 特定の領域については上司の行動事実に関する十分な情報を把握できないことが多い
 ・ 上記の理由や上司との人間関係等により、感覚的・感情的な評価になる危険性が高い
 ・ 部下から評価を受けるため、部下に対する上司の態度に悪影響を与える可能性がある

部下による評価を行うのであれば、まず、何のために部下による評価を行うのか、目的を明らかにして、手段を検討する必要があります。

1 昇給額や賞与に反映する
 昇給額や賞与に反映させるならば、やはり納得性の高い評価であることが重要になります。しかし、上の理由により、部下による評価は、評価の客観性、公平性に問題のあるケースも出てきますので、直接的に昇給額や賞与に影響を与えることについては、慎重に検討すべきであると考えます。

2 管理職適性(昇任昇格を含む)の把握
 「部下は上司の背中を見て育つ」という言葉があるように、上司の部門運営の進め方、部下指導の実態に関しては、直属の部下の方が状況を良く知っていると言えます。したがって、上に記したように、上司の行動の的確性や能力の高さの評価は部下には難しいかもしれませんが、部下が観察しやすい特定の評価領域については、あらかじめ期待されている行動をしているかどうか、といった評価は十分可能だと考えられます。ただし、部下の立場からどういった領域まで評価できるのか十分検討した上で評価の仕組みを検討する必要があります。これらの条件を満たした仕組みであれば、特に管理職適性の判断材料のひとつとして有効であると考えます。

3 管理職自身の行動改革の支援
 部下からどのように見られているかを集計して管理職に示すことで管理職自身の行動の改革を促す。いわば、行動改革の支援ツールとしての活用方法があります。この場合は、アンケート方式で多様な質問を行ってもよいでしょう。360度評価の文献が参考になります。

 これらの他にも、人間関係の問題を発見するために実施したり、管理職の教育ニーズを発見するために部下からアンケートをとるなどが考えられます。