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自己評価後の事実確認面談が評価の納得性を左右する

自己評価後に行う事実確認面談は、「期末面談」、または「育成面談」とも呼ばれています。

事実確認面談の本来の目的は、評価対象期間中の被評価者の具体的事実を確認することにあります。事実確認面談では自己評価の根拠等を十分に聴いて、目標の達成状況や業務遂行に関する様々な行動事実を確認します。そして、確認した事項は人事評価の重要な判断材料にします。

一方、フィードバック面談は、評価結果の甘辛等を是正して、評価が確定した後に実施します。フィードバック面談の目的は、評価結果を被評価者本人に伝達することにあります。

最近は、事実確認面談について十分に時間をかけて行う傾向があります。自己評価の根拠を聴くだけでなく、評価者がどのように見ているのか、上司の見方を伝え、併せて、今後に向けた助言・指導の場として面談を実施する団体が多くなりました。

実際、自己評価の理由を聴くだけではだめです。たとえば、被評価者が自己の行動事実を高く評価していて、その理由を評価者(上司)が聴いたときに、「まだまだ不十分な行動がいくつかあって、高い点は与えられそうにない。」と思ったら、その場で指摘する必要があります。

なぜなら、評価者がそのとき何も言わなかったら、被評価者は、「自分の見方や自己評価について評価者は認めてくれた。」と思ってしまうからです。そのような誤解をしたままだと、フィードバック面で評価結果を聴いたときに、「評価者は十分理解してくれたはずなのに‥、納得がいかない。」と思うでしょう。したがって、自己評価の理由を聴いたらその根拠となった事実に関する見方をすり合わせておくことが大切なのです。

また、見方のすり合わせができれば、今後どう行動したらよいか話し合うこともできますし、評価者は助言・指導をするまたとない機会となります。被評価者は評価者との話し合いやアドバイスを受けることを通じて、評価者の見方や考え方を理解すると同時に、自分の評価がどうなるかある程度の予測ができます。心構えができるのです。

一方、フィードバック面談の場になってから、具体的事実について認識をすり合わせることはたいへんです。評価結果はすでに決まっていますから、その評価結果に合わせて説明し納得させる必要があるからです。

フィードバック面談では、被評価者が評価者の知らない新たな事実を持ち出してきたり、自己の行動の適切さを主張することがあります。評価を左右する重要な事実は、評価決定前の事実確認面談で話し合っておくよう、評価者にも被評価者にも徹底することが必要です。