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事務は自然に増えるもの、そのメカニズムとは?

事務は時間の経過とともに自然に増えていきます。特別に増える仕掛けが事務自身にあるのではなく、人間がかかわることによって、いつの間にか増えてしまうのです。その増えるメカニズムを説明します。

1 「より正確に、より詳細に」が事務を増やす

日本人にはまじめな方が多いからでしょうか、「この程度で十分だ」と考えずに、「もっと正確に、もっと詳細にできるはず」とついつい考えて余計に仕事をしてしまいます。

もうひと手間かけて、分析したり加工したり。本当にそこまで必要なのかを深く考えずに、自己満足のために手間をかけてしまう人もいます。そして、一旦手間をかけて作り上げると、次回もそこまでしなきゃ、と思ってしまう。

2 運用ルールの複雑化が事務を増やす

仕事の環境が変われば、事務の内容も変えなければなりません。しかし現実には、過去の事務の手続きやルールを捨てるのは難しいことがあります。

時代遅れの事務手続であっても、いざ変えるとなれば、反対論者と戦わなければなりません。特に、かつて多大な貢献をした仕組みであったり、現在の経営幹部がかつて作った仕組みであれば、なおさら変えることは難しい。

そこで、過去のルールはそのままにしておいて、この場合にはこのような手続でしましょう、といったわき道やまわり道を作ることになります。基本ルールはそのままで、次々と新しいルールや新しい仕組みを付け加えていくと、事務手続きは複雑なものとなっていきます。

事務の複雑化はマニュアルを厚くして、使う帳票の種類を増やします。かくして、厄介な複雑な仕組みを覚えてそのルールどおりに正確に処理しなければならなくなります。

3 上司が変わるたびに事務が増える

上司が変わると方針が変わり、要求する事務の内容も変わることがあります。意味のある変更であれば良いのですが、不要、不急だと思うことまで要求される。

例えば、管理用の報告書類、これまでは要旨がわかるもので十分だったのに、上司が変わったとたんに、さらに詳細な資料の作成を求められる。さらに「これからはいつもそうするように」といった余計な一言があると、毎回作成しなければなりません。

その増えた分、いくつかの事務を指して、「あの事務はムダだから、もうしなくていい」、と言ってくれればいいのですが・・。

4 ゆとりの時間が事務を創る

たいていの仕事には仕事量の変動があります。忙しい時もあれば、暇な時もあります。 忙しい時は、ひたすら仕事をこなすだけです。余計なことをしている暇はありません。

問題はゆとりがある時です。中にはのんびりと仕事をする人もいますが、真面目な人は、ゆとりのあることがいけないことだと思ってしまい。自分で新しい仕事を創ってしまいます。

真に必要な事務は必ず行っているはずですから、時間つぶしのために創った仕事は、不要、不急なものが多くなります。しかし、たとえ不要、不急なものでも、その事務が職場で認知されると、今度はやめにくくなってしまいます。定常的事務になりかねません。