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自己評価を意義あるものとするためには面談が必要です

自己評価の真のねらいは”自ら気づかせる”ことにあります。

自分の仕事がどうであったか、後から考えると気づくことがあります。「あのときの判断が最後まで大きく影響してしまったなあ。」、「あのとき、この情報さえ入手しておけば結果は全く違ったものになったに違いない。」

仕事をしているときには夢中になっていて気がつかないことも、後から全体を振り返ると、気づくことがいくつか出てきます。人は自ら気づけば変えようとします。人は不思議なことに、他人から指摘されると反発心や否定したくなる気持ちが出てきてしまうのですが、自分で気づいたことは素直に受入れやすいのです。忙しい中にあっても一度振り返る時間を作ることが大切です。

しかし、自己評価には” 自ら気づかせる”以外にも、重要な役割があります。それは、自己評価は報告のツールであるという点です。自分の仕事ぶりを評価者(上司)に報告するということです。

上司は被評価者のすべての行動を見ているわけではありません。仕事の要所要所、重要なポインとなるような行動事実はつかんでいると思いますが、すべての行動を把握できているわけではありません。

そこで、被評価者は自己評価を通じて実際はどうであったか評価者に伝えることが必要になります。上司はその報告によって、自分の知っている事実と照らし合わせ、行動事実の背景や理由などを知り、また上司の知らない事実も把握したうえで、より公正な評価を行うのです。

また、自己評価には、被評価者の想いが込められています。自己評価をしたからには、評価の理由が必ずあるのですから、その事実や想いを聴く場が必要です。自己評価のみさせて、それに対する何の反応も返ってこないとすれば、評価者がどう受け取ったのかも分からず不安な気持ちになります。

そのため、自己評価のあと、一次評価を決めるまでの間に、被評価者との個別面談を行うようにしていただきたいと思います。自己評価の理由を本人に聴き、上司としての見方も伝え、一緒によりよい仕事に向けて考える時間を作ります。上司はより深い気づきを与えられるよう、被評価者に考えさせたり、本人の悩みを聴いて今後に向けてのアドバイスも行います。共に仕事を振り返り、一緒に今後に向けて考えることで、被評価者の動機付けも行っていきます。

この面談を行っておけば、評価結果が決まったあとのフィードバック面談もしやすくなるという副次的な効果もあります。なぜなら、被評価者は上司の見方をすでに聞いていますから、ある程度自分の評価がどうなるかイメージができているからです。

自己評価は”気づき”のツールですが、それは単に、被評価者が気づくだけでなく、上司も被評価者の想いや悩みに気づく重要なツールでもあるのです。